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起業家紹介 [メンズ衣料・雑貨・小物販売 PIECE 代表 服部 智行]
30代~40代の男性に良質なファッションを提供。
ほぼ一貫してメンズ・ファッションの販売を…。
福島県二本松市出身の服部智行さん。多くの男子が、中学・高校生の頃にファッションを意識し始めますが、服部さんもファッションに興味を持ち、地元の高等学校を卒業すると、郡山市の専門学校で、ファッション・ビジネスを学びます。卒業した2002年に就職した店を皮切りに、ほぼ一貫してメンズ・ファッションの販売に携わってきました。最初に就職した店は「自分が思っていた感じとの違い」があったために辞めたあと、一度だけ地元の工場へ勤めますが、「専門学校にまで行かせてくれた親に申し訳ない」と、ファッションの世界へ戻ります。2011年、勤めていた郡山の店で震災に遭い、その直後に新しくオープンする青森県八戸市の店へ赴任しますがその店は4年後に閉店となり、会社が郡山市内のファッション・ビルにオープンする新店舗に店長として戻ってきます。ところが、その店舗は会社側の都合によりわずか半年で閉店することになり、別の会社のファッション店に就職。今年の1月に辞めるまで、2年8カ月勤めました。
店を持つ以上、自分のスタイルを貫きたいので…。
──勤めながら[PIECE]をオープンしたということですか?
そうです。今年の1月まで勤めていた店以外にもいくつかの仕事をしながら準備をすすめ[PIECE]をオープンしました。──オープン後の現在も[PIECE]の経営と並行して今までお世話になった店で引き続き働かせてもらっています。最初から[PIECE]だけだと、「経営のために売り上げにこだわって、自分のスタイルを貫けなくなるのでは?」と不安なのです。自分の店を持つことは、最初にこの業界に入ったときからの夢でした。青森から戻ってきたときには、夢ではなくて目標になっていました。ですから、店を持つ以上、絶対に失敗したくないし、安易な妥協もしたくありません。もちろん、体はひとつですから同時に2カ所では働けません。じつは、[PIECE]は現在、妻も手伝ってくれているのです。― 自分のスタイルを貫きながら経営を徐々に安定させていく・・・こういったやり方での『起業』もアリかなと思っています。
ご提案に共感してくださるお客様と、末永く…。
──貫きたいスタイルとは、どのようなものですか?
これまで、主にインポートの商品に携わってきました。基本的には、その路線で、「流行を追うのではなく」、「ブランドにも捉われない」、「ほどよい価格帯」で、「ありきたりのデザインではなく」、かといって「突飛なデザインでもなく」、「品質的にも信頼できる」商品構成を目指しています。対象をあえて年齢でカテゴライズするなら、30代~40代。結婚し、子供ができて、若い頃のようには服装にお金をかけられない。でも、良質な服を着こなしていきたい。そんな方々でしょうか・・・。──[PIECE]がご提案するファッションに共感してくださるお客様と、末永くお付き合いさせていただくのが理想です。
起業に関するキー・ワードの組み合わせで検索して…。
──[創業チャレンジショップ]を、何で知ったのですか?
起業を考え始めたときは、自分が気に入った、扱いたいブランドだけを扱う店にしたいと思っていました。しかし、ビジネスとしては、扱いたくても扱えないブランドもあるだろうし、うまくいかないこともあるだろう・・・。など、色んなことを考えながら徐々に「それなりに自分らしい店になるはず」で、「来てくださるであろうお客様も、ある程度はイメージできる」という感触を持てるようになったのが、一昨年ですね。ネットで、起業に関するキー・ワードの組み合わせで検索して[創業チャレンジショップ]を見付けました。おかげで、念願の起業を果たすことができましたが、問題は1年後です。次の店舗も、支援制度を利用するか、100%自前で店を借りるか──前者はさまざまなタイミングが合わないと成立しませんし、路面店に限るなどの制約もあり、後者は資金調達のハードルが高くなります。残り期間のどこで決断するか、ですね。
「人」と「人」のかかわり合いを大切にして…。
──店名の[ピース]は、「PEACE」ではなくて「PIECE」なんですね。何か意味があるのですか?
「PIECE」は、「一片」という意味ですよね。ファッションは、いくつかの「PIECE」の組み合わせだと思います。その良質な組み合わせをご提案するのが[PIECE]です。ファッションにかぎらず世の中のすべてが、「一片」の組み合わせで成り立っています。ビジネスでも同じだと思います。店の経営はビジネスですが、「人」と「人」のかかわり合いで成り立っていることに変わりはありません。業態によっては、販売の無人化、ロボット化、AI化が進んでいますが、私は、「人」と「人」のかかわり合いを大切にしたい。この先、それではビジネスが成り立たないというのなら、私がめざすビジネスではありませんので、その時には潔く撤退しようかと思います(笑)。
「良質なのに、意外と安い」が腕の見せ所で…。
──外から見た印象のわりには、値札を拝見すると、そう高くはないですね。
ありがとうございます。「高そうに見えるのは、モノがよいからそう見えるのであって、値札を見ると意外と安い」というのが、吟味して仕入れ、提供する側の腕の見せどころだと思います。私の経験上、今の30代~40代の男性は、周囲が考えているよりずっと、じつはファッションに敏感な人が多いです。そういったお客様に、ご予算的にムリのない範囲で、良質なファッションをご提案したいですね。
将来の目標…まずは[PIECE]の2年目以降に全身全霊を・・・。
──服部さんにとって、メンズ・ファッションはライフ・ワークなんでしょうね。今後の目標を教えてください。
将来的に自分のデザインを作ってみたい・・そんな思いはあります。しかし、デザインはいったん世に送り出した以上、それを持続させる責任があると思います。いつか実現してみたい目標ではありますが、今はとにかく、この[PIECE]の2年目以降をどうするか、そこに全身全霊を傾けたいです。
メンズ衣料・雑貨・小物
PIECE
〒963-8004 福島県郡山市中町10-6
郡山商工会議所駅前大通会館 1F
Mobile : 090-5834-9831
Mail : tomoyukihattori1021@gmail.com
代表
服部 智行