オリジナルプリントグッズ工房 MAKE ONE

起業家紹介【ワイアードブレインズ 代表取締役 曽我 亨和さん】

経営者の想いを肉声で伝える動画サイトを開設。

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震災直後、「35歳までに起業」を決意。

飲食店情報誌3年半、広告会社10年の営業を経て、2017年6月13日、『株式会社ワイアードブレインズ』を起業した曽我亨和(そが・あきよし)さん。「実質的な業務開始は9月1日だったのですが、じつは、35歳までに起業すると決めていたので、誕生日の6月15日までに登記だけはと…(笑)」とのこと。
「35歳までに起業」を決めたのは広告会社勤務時代、東日本大震災の直後だったそうです。扱いの主力だったテレビCMの出稿がほぼなくなり、一時は売り上げが壊滅的な状態になりましたが、なんとか盛り返すことができました。「クライアントさんの応援があったから」と謙遜する曽我さんは起業の条件として、「いま担当しているクライアントさんのために力の限りを尽くす」、「不謹慎かもしれませんが、10年後に、“震災があったらからこそ”と思える」という2つを自らに課しました。しかし、その一方で、震災とは関係なく、「広告が効かなくなってきた」と感じてもいたそうです。



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「広告」は必要不可欠だが…。

──「広告が効かなくなってきた」と感じていた曽我さんが、なぜ広告会社を起業されたのですか?

我が社の業務は、「メディア運営、PRコンサルティング、広告デザイン、広告代理業」であり、広告だけを扱うわけではありません。企業の創業当初や、新商品の発売時など、初期段階での広告は必要不可欠です。しかし、今や、一方通行の広告だけでモノが売れる時代ではありません。メディアのデジタル化やネットの普及によって情報環境が激変したなかで、広告はスルーされ、その一方で、口コミとか、マスコミ報道とか、第三者発の情報への信頼が増しています。「広告が効かなくなってきた」と感じ、「どうすれば?」と悩んでいた頃、着目したのがPR、パブリック・リレーションズ(Public Relations)でした。


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「広告とPR」を戦略的にミックス。

──PRと広告は、どう違うのですか?

PRは、教科書的に言えば、「企業と、企業を取り巻くステークホルダーの間に、相互に利益のある関係性を構築していく戦略的プロセス」です。初期の段階から、広告とPRを戦略的にミックスして、情報を発信していかなければなりません。たとえば、メディア発の情報は、信頼性が高く、関係構築のスピードを加速度的にあげていきます。しかし、メディアは、企業が発信する情報を、無条件には取り上げてくれません。社会性や新奇性、地域貢献性など、読者に対して有益な情報かどうかが基準になります。つまり、商品やサービスと社会性が合致した「PRストーリー」が求められるのです。その「PRストーリー」づくりのお手伝いさせていただくのが、PRコンサルティングです。



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プロとしての「PRパーソン」として。

──曽我さんが取得されている[PRプランナー]とは、どういう資格ですか?

『PRSJ(公益社団法人 日本パブリックリレーションズ協会)』が、「PRパーソンとしての知識、スキル、職能意識を有する」ことを認定する資格です。東京の協会へ通って、講座に参加しました。1~3次の検定試験があるのですが、直近の2017年ですと、1~3次の累計合格率が53%──マジに勉強しましたね(笑)。検定試験が、それぞれ1年に2回しかないので、私の場合、取得するのに2年かかりました。



経営者の「知」を伝えたい。

──2017年12月開設の、企業トップのインタビュー動画サイト『BRAINS FUKUSHIMA』も、PRのためのメディアなのですね。

はい。東日本大震災・原発事故という未曾有の試練に直面したとき、多くの企業経営者が、見事なリーダーシップを発揮されました。自社の経営だけでなく、地域の復興にも貢献されているのを目の当たりにし、改めて、福島の経営者の底力を感じました。『BRAINS FUKUSHIMA』は、そんな経営者の「知」を、インタビュー動画を使って発信するプラットホームです。


リーダーの想いを伝えるメディア
BRAINS FUKUSHIMA
https://brainsfukushima.com/



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経営者と企業の「ストーリー」を。

──経営者に、何を語っていただくのですか?

商品やサービスの差別化が難しくなるなかで、人々は何を基準に選択するのか?──その答えのひとつが、『BRAINS FUKUSHIMA』です。広告ではないかたちで、経営者のパーソナリティーや想いを発信することは、差別化にとって、きわめて有効なPRです。創業時、あるいは就任時の志、挫折や成功の体験、今後の展望…。経営者と企業の過去・現在・未来には、それぞれの「ストーリー」があります。その独自の「ストーリー」を、経営者ご自身の言葉で語っていただくことが、商品やサービスの独自化=差別化につながり、共感者(ファン)をつくっていきます。



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「人材」を流出させないためにも。

──『BRAINS FUKUSHIMA』は、求職・求人にも役立つのでは?

そう思います。就職先を探したり、選んだりするとき、経営者がどんな人物か、どんな想いを抱いているかは、きわめて重要な判断材料です。とくに中小企業の場合、「企業、イコール経営者」と言っても過言ではありません。経営者への共感が決め手になる場合も、少なくないはずです。『BRAINS FUKUSHIMA』は、スマートフォンやパソコンで、居ながらにして経営者の肉声を聴くことができます。人柄とか、熱意とか、文字では表しにくい、動画ならではのサムシングも伝わります。優秀な人材を県外へ流出させないためにも、県内企業の経営者が、若者たちに熱いメッセージを届けるツールとして活用していただきたいと思います。



「知をつなぎ、地を活かす。」メディアに。

──『BRAINS FUKUSHIMA』のトップ・ページに、「知をつなぎ、知を活かす。」とありますね。

たとえば、異業種の経営者同士で対談していただくとか、就職活動中の学生さんにインタビューアーをお願いするとか、いくつかの企画を検討中です。「異業種」、あるいは「求職者・求人企業」という垣根を越えた交流の場にしたいですね。交流が活発になることで、さまざまな可能性が生まれるはずです。それぞれの「知」をつなぎ、この「地」の発展に活かすことをめざしています。



株式会社ワイアードブレインズ

福島県郡山市香久池1-20-14 1F

TEL.024-954-7990

http://wired-brains.co.jp/


曽我亨和

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